長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。
コーヒーの達人への道 バックナンバー 2025年1月
2025年1月下旬号 No.532
“ 首から上の健康もコーヒーで! ”2025年も半月が過ぎました。今年は阪神淡路大震災から30年の節目です。同時期には地下鉄サリン事件も起こり、日本にとって大変な年でした。 昨年も能登半島地震や豪雨災害があり、改めて日常生活における災害への備えの重要性を感じる年でした。
世界情勢に目を向けると、トランプ氏が2回目のアメリカ大統領に就任するニュースが話題を集めています。 彼の政策が国際社会にどのような影響を与えるのか、注目が集まりますが、日本としては平和で穏やかな日々が続くことを願うばかりです。
個人の生活においては、健康で事故のない日常が何より大切です。世界中で毎日コーヒーはなんと22.5億杯が飲まれており、紅茶、緑茶、マテ茶などのお茶は約50億杯が飲まれているとのこと。 毎日こんなに沢山のコーヒーやお茶が飲まれている中で、コーヒーやお茶の習慣が健康に良い影響を与えるという研究結果が注目されています。
コーヒーやお茶の習慣的な飲用が、肥満や糖尿病のリスクの低減や、心臓発作や脳卒中になった後の生存率が向上などにプラスの影響と関連していることがわかっていますが、 最近では、「頭頸部(とうけいぶ)がん」のリスク低減と関連していることが報告されました。
頭頸部がんは、脳と目を除いた首から上に発生するがんの総称で、口腔(こうくう)がんや咽頭(いんとう)がん、甲状腺がんなど多岐にわたります。 頭頸部がんは世界で7番目に多いがんで、2020年だけで約74.5万人の新規患者と約36.4万人の死者が報告されているとのことです。
アメリカ・ユタ大学ハンツマンがん研究所の研究によると、カフェイン入りコーヒーを1日4杯以上飲む人は、頭頸部がん全体のリスクが17%、特に口腔がんのリスクが30%、 中咽頭がんのリスクが22%低下することが分かりました。
また、1日3〜4杯の摂取で下咽頭がんのリスクが41%低下するという結果も得られています。 興味深いことに、カフェインレスコーヒーでも一定の効果が確認されており、研究チームはポリフェノールなどが抗がん作用に寄与している可能性を指摘しています。
このような報告ですが、日常的に美味しいコーヒーを飲む人は普段の生活のクオリティーが高く、健康にも注意を払っている可能性があるかもしれません。 なにはともあれ、首から上の大事な部分の癌を予防するとの研究結果報告にコーヒーを1杯でなく3〜4杯飲もうという気にもなりますね。
とはいえ、毎日3〜4杯のコーヒーを楽しむには、やはり「美味しいコーヒー」であることが重要です。 美味しいコーヒーは、健康のためだけでなく、心の豊かさにもつながります。今年も健康で充実した生活を送るために、日常の一杯をより豊かなものにしていきたいですね。
新鮮で美味しいコーヒーはこちらからお求め下さい。
便利な100gパックの美味しいコーヒーはこちらからどうぞ!
2025年1月上旬号 No.531
“ 美味しいコーヒーのために ”新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
世界に目を向けると、戦争が続く地域や気候変動の悪化など、課題が山積しています。 特にコーヒーに関しては「2050年問題」が広く知られるようになり、将来的な栽培環境への懸念が深まっています。
今年も早々に多くの商品の値上げが予定されており、暮らしの厳しさを感じる場面が増えるかもしれません。 それでも皆様にとって平穏で幸福な一年となるよう心よりお祈り申し上げます。
さて、コーヒーの状況についてですが、主要各社による値上げが相次ぐ中、地球環境の変化や異常気象により、コーヒー栽培が厳しくなる地域が増えています。 干ばつや豪雨の被害で収穫量が減少する報告も相次ぎ、その結果、代替コーヒーの研究・開発が進んでいます。
昔から、たんぽぽコーヒーをはじめ、玄米コーヒーや大豆コーヒーなどが知られていますが、どれもコーヒーの風味が弱く、 カフェインも含まれないため(それがいいいう方もいますが)、飲みごたえに物足りなさを感じているという声も少なくありません。
コーヒーの葉を原料にするものや、他の植物の使用しない部分を加工して、コーヒーのような飲み物にしたものなどあれこれと研究が進んでいるようです。
例えば、米国のスタートアップ ATOMO COFFEE は、デーツ種子などの農業廃棄物を利用した「ビーンレスコーヒー」を発表しました。 この製品はコーヒー豆の分子構造を分析して原料を組み合わせ、緑茶由来のカフェインを含むことで本物のコーヒーに近い味わいを実現しています。 昨年、8月に日本に初進出し、て大きな話題となりました。
同じく米国のVoyage Foods は、「ビーンフリーコーヒー」を発表。 焙煎したひよこ豆、米のもみ殻、水などを原料とし、緑茶由来のカフェインを配合して従来のコーヒーに近い体験を提供しています。 現在、焙煎やリキッド、インスタント、ノンカフェインなど、さまざまなタイプをアメリカ本国で展開中とのこと。
アジアでも代替コーヒーの開発が進んでおり、シンガポールのPreferは、おからやビール粕、廃棄パンなど食品廃棄物を活用した代替コーヒーを開発。 サステナブルな取り組みが広がっています。
一方で、日本のBREATHERは、コーヒーを飲むのではなく、吸うスタイルを提案。 「ston」というデバイスを通じてGABAやカフェインを含む水蒸気を吸い込み、リラックス効果を得られる製品を展開しています。たばこのようなイメージです。
とはいえ、こうした代替品がどれほど進化しても、コーヒー豆をミルで挽くときの香りや抽出時のふくらみと立ち上る香ばしい香りといった、 本物のコーヒーが持つ特別な魅力に代わるものではありません。コーヒーは味わうだけでなく、その過程を楽しむことで心の豊かさをもたらす飲み物です。
インスタントで気軽にコーヒーを飲んでいる方にはこの代用コーヒーでもあまり変わりはないのでしょう。 これもまた、コーヒーが好きで常に飲む方にとっては手軽にコーヒーを楽しめる方法としてよいのだと思います。
でも、本当にコーヒーが好き!と言う方にはやはり本格的に豆からミルで挽き、お湯を注いで抽出するというその過程そのものも楽しみの一部だと思います。
今年もコーヒー好きのあなたはご自身の好きな種類のコーヒー豆をミルで挽いて、ゆっくりとお湯を注ぎ、その至福の時間も味わうコーヒーの達人であっていただきたいと思います。 今年一年があなたにとって良い年でありますように。
新鮮で美味しいコーヒーはこちらからお求め下さい。
便利な100gパックの美味しいコーヒーはこちらからどうぞ!