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コーヒーの達人への道  バックナンバー 2019年 7月

2019年 7月下旬号 No.400

“ コーヒーの需要動向調査の結果 ”

欧州での猛暑のニュースに日本でも本来の夏の暑さが来て欲しいと 梅雨明けを望む人たちがたくさんいることと思います。
今年は何時になったら夏になるのでしょうか。
甲子園で球児たちが頑張るころには本格的な暑さがやって来るのでしょうね。

さて、全日本コーヒー協会よりコーヒーの需要動向調査の2018年度の結果が発表されました。

この報告書には
A.コーヒーの飲用に関する全国実態調査
B.コーヒーと健康に対する消費者の意識調査
の2部があります。

今回はこのうちBのコーヒーと健康に対する調査に関してお話ししたいと思います。

調査のまとめとして

T カフェイン入り飲料の飲用実態
    カフェイン入り飲料の中でもコーヒーは毎日習慣的に飲む
    という傾向が多く20〜30代の若年層が毎日飲んでいる飲用率
    が高いといった傾向がありますが、この年代は自分で抽出する
    というより自販機の液体コーヒーやコンビニコーヒーが主の
    ようです。
    中年以上の女性と男女の高齢層は自分で抽出するレギュラー
    コーヒーや、自宅などでお湯を注ぐインスタントコーヒーを
    飲んだりする傾向が多いようです。

U カフェインに対する認識
    カフェインと聞いて想起する飲料は圧倒的(90.7%)に
    コーヒーで紅茶や緑茶にも含まれていることを知っている人は
    半数にもなりません。
    特にエナジードリンクについては若年層はカフェインが含まれて
    いることを知っているは男性で約42%、女性で37.6%
    もいます。
    コーヒーはカフェインが含まれているので、
    眠りにつきにくくなる、胃に負担が増える、トイレが近くなる、
    なんとなく健康に良くないイメージがあるといった理由で
    全体で30%弱の方々がカフェインに心配を感じているという
    結果が出ています。
    特に20〜30歳代の女性は妊娠・授乳といったこともあるのだと
    思いますが43%もの方が心配と回答しています。
         実はカフェインには集中力を高め仕事や勉強の能率を高める
    働きがあるのですが30%弱の方しか知らない。
    脂肪の燃焼を促進させてダイエットに効果が期待できるも
    16.9%しか知らない。
    という残念な結果になっています。
    この数字は2016年度の調査より少しだけ増加していますが
    まだまだ認知度は低いようです。

V カフェインレスコーヒーについて
    認知率、飲用経験共に2016年度の調査より増加しました。
    特に女性の高年齢層で増加しています。睡眠への影響が少ない
    ということが認知されてきている結果と思われます。

W ポリフェノールに対する認識
    ポリフェノールという名前を知っていてもその機能については
    知らないという人が半数近くいて、わずかに60〜70歳の女性が
    アンチエイジング効果があるということを42%が知っているに
    すぎません。色々な効果について認知率を見ても10%以下が多く
    しかも、ワインに含まれていることを知っている人が66.6%で
    あるのに対し、コーヒーに含まれていることを知っている人は
    9.9%しかいません。チョコレートやブルーベリーなどを
    あげた人が半数近くいることを見るとこちらも残念な結果と
    思います。

もう少しコーヒーの効用についてしっかりとお伝えしなくてはならないと思います。

2019年の「壮快」4月号で 
赤石定典氏(東京慈恵会医科大学附属病院栄養部係長)がコーヒーというと、カフェインばかりが注目されがちですが、カフェインよりも多く含まれているのが、クロロゲン酸というポリフェノールです。このクロロゲン酸はコーヒーポリフェノールとも呼ばれますが、抗酸化作用が高く、血糖値の上昇や、脂肪の吸収を抑える働きがあり、動脈硬化や脂質異常症を改善して、血管がきれいになり、その結果、血圧の改善にもつながると述べています。
そして、朝食にはバナナとコーヒーを摂って高血圧の予防・改善に役立てて欲しいとのことです。

なぜバナナとの組み合わせなのかは本を読んでください。
バナナは少し斑点が出て黒くなってきたものがいいそうです。
また、バナナの皮を剥く時でる筋のような繊維は除かずに一緒に食べることを奨めています。

さあ、明日から朝食にコーヒーとバナナを頂きましょう!!

2019年 7月上旬号 No.399

“ タピオカアイスコーヒーを作ろう!! ”

遅かった西日本の梅雨入りが発表されたばかりなのに、梅雨前線から台風になり、G20の大阪も雨でした。
梅雨にはやっぱり雨がしっかり降らなくてはこれからのお米の生育に影響がありますし、夏の猛暑にもダムの水の量はしっかり確保しておきたいですね。

今年は春からタピオカミルクティーが若い方を中心に大ブレークで台湾ティーを提供しているお店の前はどこも行列です。
にわかにこの手の店が次々にオープンしています。
新聞にも報道されていましたが、テイクアウトで店の外に持ち出したカップを捨てるところが無いという理由で、道端などに放置し、ごみの増加や悪臭の原因になっていて、行政でも困っているとの事でした。
しかもカップの中をすっかり飲んでしまったものではなく、SNSに掲載するために写真を撮ったら捨ててしまうという不届き者もいるようで、昨今の食べ物に対する態度は一体どうなっているのかと心配になります。


最近は食べ物は味ではなく見た目の「インスタ映え」重視になり、ここ名古屋のグルメ「土手煮」や「味噌おでん」などは見た目がインスタ映えからは程遠い食べ物です。

「たべものを大切に」「お米は1粒も無駄にしてはいけない」といった昔の言葉は今や死語になってしまったようです。

一時のブームで行列が出来てはすぐに飽きられるといういつものパターンのようですが、ちょっと前に流行ったハワイのパンケーキは今はどうしているのでしょうね。

とは言っても、行列ができる食べ物ですから、ちょっと食べてみたいという気持ちも解らないでもありません。

タピオカに関しては食品の専門店で乾燥したものや冷凍されたものが売られています。乾燥したものはお湯で長時間かけて戻すという手間がかかりますが、冷凍はお湯をかければすぐに使えます。

どうしてもミルクティーのタピオカ、しかも黒色というのが定番のようですが、実はタピオカは以前は黒ではなく透明でした。
その後ピンクやブルーに色づけされたものも出回るようになり、タピオカは黒と思っているのは20代より若い人達だそうです。

タピオカはキャッサバいものでんぷんを加工したもので、でんぷんですからお米と同じ炭水化物です。沢山食べれば当然お米と一緒で太ります。その辺も考慮して食べて(飲んで?)いただきたいですね。
色が黒いのは主に黒糖で溶いているからです。
でもあれ位黒いと着色しているのでしょうね。

行列に並ばなくてもご自宅でタピオカミルクティーを楽しみたい方には実際にはちょっと違いますが、ほぼ食感は同じ飲み物を簡単に作る方法があります。
料理をするご家庭ならほぼあると思われる「片栗粉」で作ります。

片栗粉30g、黒糖10g、水40ccを用意します。
水と黒糖を弱火にかけしっかりと黒糖を溶かします。沸騰したら火を止め片栗粉を一度に入れて、ヘラでしっかり混ぜこみます。
粗熱が取れたら、鍋から出して練ります。
これをえんどう豆位に千切って丸めます。
全て丸めたらたっぷりのお湯を沸かした鍋に入れて表面に浮いてくるのを待ちます。すべて浮いてきたら火を弱火にして蓋をし、20分煮ます。

ざるに揚げて水で冷やせば出来上がりです。グラスに移し、これにシロップと氷、ミルクティーを入れれば出来上がりです。

でもなぜか飲み物はミルクティーなんですね。
実はコーヒーでも十分おいしいのです。ただミルクティーが流行ったからというだけなのです。

但しコーヒーで楽しむときに注意したいのはコーヒーの種類。
普通のアイスコーヒーではちょっと薄いのです。
ミルクとシロップをたっぷり入れるので、一般のアイスコーヒー用のコーヒーでは薄くなってしまいます。
もしアイスコーヒーを使うのであれば、濃くしたものを使いましょう。
出来ればエスプレッソ用の粉を使って作ったアイスコーヒーなら大丈夫です。
タピオカ(片栗粉で作ったものOK)氷、コーヒーを順に入れていきます。
ミルク(牛乳)はシロップと混ぜて置きストローに沿って優しく流すように入れるとタピオカの入っている部分にミルクが沈み、白いミルクの中に黒いタピオカが見え、その上の層にコーヒーの茶色が出来2層になります。

いつものアイスコーヒーをちょっとアレンジしてサプライズを演出してみては如何でしょうか?