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長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。

コーヒーの達人への道  バックナンバー 2017年3月

2017年3月下旬号 No.344

“ コーヒーでキノコの栽培 ”

暖かな春を実感するころとなりました。
家族の進学や就職などで家庭の春を感じている方も多いことと思います。

それなのに新聞やテレビのニュースは相変わらず心の痛むことが多いですね。先日の3.11のニュースでもあれから6年も経ったのに まだ厳しい生活を余儀なくされている方もたくさんいらしゃるようで一日も早く元の生活に戻れるよう祈るばかりです。

災害が起きて色々なものが今まで通り手に入らなくなって初めて今までの生活がどんなに恵まれていたのかを実感するのですが、普段から省エネやエコについて関心を持っていきたいですね。

さて、以前にコーヒーを抽出したカスの利用方法をお話ししましたが例えば、食器棚や靴箱の消臭剤、庭の植物の肥料、ナメクジ除け、 などですが、なんとこのコーヒーの抽出のカスでキノコを栽培して出荷している人がいるそうです。

その人は南ロンドンのエレファント・アンド・キャッスルにあるフード・マーケットと周辺カフェを、荷台付きの自転車で巡回するスペイン出身のシーザーさんとアレッサンドロさん兄弟。

廃棄されるだけの『出がらし』を無償で貰い受け、近くのファームに運ぶ。ひと月に約400キロの抽出かすを回収し、そこにキノコの菌糸を混ぜ合わせて菌床を作り、オイスター・マッシュルーム(ヒラタケ)やシイタケを栽培しているとのこと。
収穫したものは地元のカフェやマーケットに卸し、地産地消の都市型農業を実践しているそうです。

シーザーさんはBBCのインタビューに答え、コーヒー・グラウンド(抽出かす)を使ってキノコを育て、販売する事の輸送コストはゼロ。スーパーで売られているキノコよりずっと経費がかからないんだと紹介した。

キノコ栽培にコーヒー・グラウンドを使うのは、街に「カフェが多い」という理由からだけではないそうで、コーヒー・グラウンドには、 植物の成長を促す銅、カリウム、マグネシウム、リンなどの成分が豊富に含まれ、保湿性に優れている。
さらに、多くの日光を必要とせず、土の畑も不要のキノコは菌床栽培ならば成長も早いからという。

  「簡単栽培!」ならばぜひ挑戦してみたい! と、デヴォンの中心街エクスターで同様の取り組みを行う「GroCycle」(https://grocycle.com)は栽培キットを販売しているとのこと。

その販売キット「Grow Gourmet Mushrooms」(17ポンド)約2400円を注文し、早速育ててみた人の感想。

箱を開けてみると、コーヒー・グラウンドに白いオイスター・マッシュルームの菌糸がびっしり。
キッチンで栽培を開始し、開封から14日で肉厚で艶やかなオイスター・マッシュルームを収穫することができた!
収穫物をシンプルにバター・ソテーすると、歯応え抜群で、自分で育てたという愛着から、より美味しく感じられた。
ちょっと変わったプレゼントとしても喜ばれそう。

とのコメントがありました。

日本でもおがくずでキノコを栽培しているので、コーヒーの出し殻でも十分可能だと思います。
とはいっても、実際に自宅で抽出したものにキノコの菌糸を付けるのは難しそう。

出し殻を集めて培養土に混ぜたものは市販されていますが日本ではまだキノコの栽培キットはなさそうですね。
と同時に2400円は高い!

自宅で点てたコーヒーの出し殻でキノコが栽培出来たら楽しいでしょうね!

そんな時でも飲むコーヒーは美味しくなければ!!
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2017年3月上旬号 No.343

“ 1杯のコーヒーから ”

先日地球の裏側では金環日食があったそうですが、太陽の光に春の日差しを感じますね。
3月はもう春です。

昔“1杯のコーヒーから〜”という歌がありましたが、イギリスではその1杯のコーヒーから人生を立て直した人がいるそうです。

ホームレスや難民を支援する慈善団体「SHARE」が運営する店は飲み物を必要としている誰かのために事前に料金を払っておき寄付をする「保留コーヒー」という善意のシステムがあるそうです。

1年ほど前ホームレスの男性が店舗を訪れ、食べ物と飲み物を求めたそうで、コーヒーと地元のスーパーマーケットから寄付されたサンドイッチを手渡し、このホームレスの男性を支援することにしたそうです。
生活の面倒を見ながら社会復帰できるよう、履歴書を書くのを手伝ったり、面接用のスーツを用意したりとサポートした結果、彼は地元のガーデンセンターで働けることになったそうです。

彼はアルコール依存症やホームレスの人たちも、地元ボランティアの支援を得れば「トンネルの先には光がある」ことを知ってほしいと自分の経験を広めるよう「SHARE]に頼んだのだそうです。

「SHARE」は公式Facebook上で1年前と現在の彼の写真を公開し、彼の経験や支援について伝えている。

コーヒーを求めてやってきた時とは別人になった彼には「素晴らしい」「おめでとう」といったコメントが1000件以上寄せられているという。

アメリカやイギリスなどでは寄付をする文化が根付いているということもありますが、日本では寄付をするというときに、年末街頭に立って箱を抱えるボランティアに寄付を入れたり、郵便局へ行って赤十字に送金したり、またよくあるスーパーマーケットの寄付ボックスに入れたりといった形しか身近に寄付の方法がありませんが、

そのような慈善団体が経営していないカフェでも誰かのために1杯のコーヒーを寄付(事前に1杯分余分に支払う形で)する文化があるようです。

日本ではホームレスが自立のためにコーヒーを1杯飲みに来るかというと?
先日某有名ファストフード店が無料のコーヒーを提供していましたがこのような趣旨とは全く違いますね。

寄付の文化があまりない日本では難しいこととは思いますが、もし今日何かいいことがあったら喫茶店で1杯分余分にコーヒー代金を支払って、誰かに飲んでもらうなんて素敵ですね。

コーヒーがよりおいしく感じられるかもしれませんよ。

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