長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。
コーヒーの達人への道 バックナンバー 2024年1月
2024年1月下旬号 No.508
“ コーヒーの話題を2件 ”今年は元日から能登地方での大きな地震があり、多くの方が亡くなられたり、けがをされたりと大変な新年の幕開けになりました。 未だ避難生活を余儀なくされている方や、道路などのインフラが復旧されず、大変な生活を送られている方がたくさんいらっしゃいます。 心よりお見舞い申し上げます。
さて、昨年の「第67回 日本学生科学賞 都大会」で、玉川学園中等部・高等部の12年生(高3)の冨谷昊呂さんが 「コーヒー豆が焙煎過程で黒くなる理由」の研究で優秀賞を受賞しました。
以下、玉川学園のホームページより抜粋。
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冨谷さんは、珈琲を愛好する中で、同じ種類の豆でも焙煎度合いによる色や風味の変化に興味を持ち、その原因を3つの仮説を立て検証しました。 その結果、焙煎の過程で「ポリフェノールの酸化」や「カラメル化」が起き、さらに加熱によって生成されたコーヒー豆の還元糖が アミノ酸と反応し「メイラード反応」が起きることで珈琲豆が黒くなることがわかりました。
今後は、焙煎方法で変わる成分が及ぼす味覚や人体への影響にも注目し実験を進め、健康状態やニーズに合ったコーヒーの飲み方を提案し、 健康的に楽しくコーヒーと生活が結び付けられるようにしたいと抱負を語ってくれました。
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若い方がコーヒーに興味を持って研究に取り組んでいるのは嬉しい事ですね。ぜひ、健康的な楽しいコーヒーの飲み方を提案していただきたいと期待しています。
続いて、こちらはNewsweekが1月2日に伝えた、ちょっと気になる記事です。
欧州連合(EU)域内のコーヒー輸入企業が、アフリカなどの小規模農家からの調達を縮小しはじめているという内容です。
縮小の理由は、2024年中にEUが気候変動の原因となる森林破壊につながる商品の販売を禁止する法律を施行するためです。 森林破壊防止のためのデューデリジェンス義務化規則とは、コーヒーやカカオ豆、大豆、パームヤシ、畜牛、材木、ゴムといったコモディティ(一次産品)や、 それらを原料とする製品を輸入する事業者は、森林が破壊された土地で生産された商品ではないことを証明できなくてはならず、違反すれば巨額の罰金を科されるというものです。
業界関係者によると、「このEUDRを順守するためのコストや障害は大きく、すでに予期せぬ影響が出ている。いずれグローバルなコモディティ市場の再編につながる可能性もある」と話しています。
他方エチオピアでは、コーヒーは輸出収入の30~35%を生み出しており、その4分の1近くがEU向けです。 エチオピア国内、約500万戸の農家がコーヒー栽培に依存しており、EUDRの影響により、小規模農家の貧困が深刻化するだけでなく、EUの消費者にとっても価格上昇の可能性も考えられます。
大手コーヒー商社のトレーダーは「リスクの高い国には、文字の読み書きができない小規模農家や仲買人がいる。そこに、欧州人でさえ理解できないような法律を持ち込もうというのだから」と言って嘆いています。 すでに、エチオピアのコーヒー栽培農家協同組合の代表者は「最近では私たちが生産するコーヒーの欧州からの引き合いが全くない」と語っているそうです。
価格上昇にもつながりかねない難しい問題ですが、これからどのように対応していくのでしょうか。 エチオピアのモカコーヒーは独特の香りがあり、根強いファンもいます。これからもモカコーヒーを気兼ねなく飲めるといいのですが。
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2024年1月上旬号 No.507
“ コーヒーの焙煎度に合わせたお菓子 ”新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
昨年末は新型コロナウィルスが5類になったものの、インフルエンザやその他の感染症が流行し、やはり日頃の感染対策は重要だと思いました。
新型コロナの巣籠生活により、本格的にコーヒーを淹れて楽しもうという方が増えました。家庭向けコーヒー市場はインスタントからレギュラーコーヒーに流れているようです。 やはり本格的な美味しいコーヒーはレギュラーコーヒーですね!
さて、年末年始のご挨拶の手土産で参考になる、コーヒーに合うお菓子の記事がありました。ELLEの記事で、コーヒー豆の焙煎具合に合わせたお菓子を紹介しています。
まず、浅煎りですが、軽めのビスケット、ドライフルーツの入った焼き菓子、ラムレーズンの入ったあんこ入りのどらやき、イチジクの入った大福、ゆず味の琥珀糖などだそうです。
中煎りにはクッキー、カステラ、フィナンシェ、バターサンド、モンブラン、タルトタタンなど、ちょっとしっかりした食べ応えのあるお菓子でした。
深煎りには、抹茶入りのチョコレートテリーヌ、カヌレ、ナッツ入りチョコなど、チョコレート関連のお菓子やバスクチーズケーキ、 干し柿やクルミ、イチジクのドライフルーツのミルフィーユといったより濃厚なお菓子が並びます。
ミルク入りコーヒーに合うお菓子としては、チーズケーキサンド、生クリームチーズケーキ、軽いクッキー、生キャラメルの羊羹、 ドライフルーツの入った最中、バターたっぷりのアイスクリームが並んでいます。
記事を書かれた権藤さんによると、コーヒーとお菓子のトーンを合わせるとうまく調和が取れるとのこと。 コーヒーの焙煎度合いや味わいの特徴に近いスイーツを添える、あるいは対照的なものを合わせてもうまくいくそうです。
美味しいコーヒーに合わせて、美味しいお菓子も楽しみたいですね。
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