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長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。

コーヒーの達人への道  バックナンバー 2024年6月

2024年6月下旬号 No.518

“ 日本国内でもコーヒーを栽培 ”

6月中旬を過ぎ、曇りの湿った空気が漂い始めました。いよいよ、梅雨入りとなりますね。やはり雨は降るときに降らないといけません。 せっかく田植えをしても水が不足していては稲が上手く育ちません。

気候変動が世界規模で起こっています。旱魃によりコーヒーの木が枯れてしまったり、豆の収穫が激減しています。 主にインスタントコーヒーやブレンドに用いられるベトナム・ロブスタ種のコーヒーが中国で人気沸騰のドリアンの畑に転作されています。 そんな中、新興国でのコーヒー需要の拡大、そして昨今の円安の影響により、ニュースで大手各社のコーヒーの値上げが取り上げられています。

そんなこともあってか、日本国内でコーヒーを栽培しようという動きが活発になっているようです。

日本でのコーヒー栽培は、小笠原で1878年に始まったのが最初と言われていました。 しかし、最近になって雑誌「四季の珈琲」の編集者である閑睦子さんが資料を集めた結果、1875年に沖縄で栽培されたのが最初と判明したそうです。

数年前から沖縄でのコーヒ―栽培はニュースになっていましたが、現在は日本各地で栽培が始まっています。 鳥取県境港市での26,000株が温室の中で栽培されていますし、千葉県、愛知県、北海道、山形県などでも温室での栽培が報道されました。 ただ、ブラジルなどの大規模なコーヒー農園とは全く違い、趣味的な規模です。山形では寒さ対策を施し80本の木を4年前から栽培、2023年にやっと80粒の収穫に成功し、コーヒー1杯半を飲むことが出来たそうです。

北海道では地熱を利用した温室栽培で、現在1本年間8万円で木のオーナー募集中だそうです。 新聞記事では1本の木から100杯分のコーヒー豆が収穫できる(1杯800円!)とありますが、木の生育状態にもよるし、北海道では生育が実際の生産地の2倍ほど時間がかかるとのことです。 カフェバッグを1袋1,000円で販売したそうですが、すぐに完売!たしかに物珍しさもあったのでしょうが、その程度の量ではとても日本のコーヒー需要は賄えません。

それより2050年問題が現実にならないように、日々の生活を見直し地球の未来をみんなで考えて、少しでも温暖化を阻止するように努力していきたいですね。 コーヒーの栽培はコーヒーベルトの地域の方々が長い年月をかけて蓄積してきた栽培技術と収穫後の処理方法によって美味しいコーヒーが作られています。 その地域の方々がこれからもコーヒー栽培で生活が成り立つように支援することも大事だと思います。 美味しいコーヒーを飲んで、生産者を支援しましょう!

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2024年6月上旬号 No.517

“ コーヒーは香りだけでも効果あり!! ”

前回、気候変動によるコーヒーへの影響についてお話ししましたが、今年の梅雨入りはいつもより遅れているようです。北にある寒気が日本列島を覆っていて、梅雨前線が北上できないからとか。 アイスコーヒーの時期は、もう少し先になりそうです。

梅雨に入ると湿気が多く、ジメジメして気分が憂鬱になりがちです。しかし、そんな時こそコーヒーの良い香りが気分を明るく前向きにしてくれるようです。

明治大学の堀田教授の著書「誰でもできるのにほとんどの人がやっていない、科学の力で元気になる38のコツ」の中に、コーヒーの香りを嗅ぐだけで元気になるというお話があります。 これは科学的根拠に裏付けされた「元気になる方法」でのお話。

なーんだ、コーヒーを飲んでカフェインの力で体を活性化させるのかと早とちりしないでください。 本書では元気が出ない、なんとなくしんどい、やる気が出ないといった時には、「コーヒー豆を買いに行く」ことをオススメしています。 ポイントはちゃんと香りがする新しいコーヒー豆を買う事。なぜなら、コーヒー豆の香りそのものに驚くべき効果があるからです。

ソウル大学のスー氏らの実験では、正常なネズミと24時間眠れていないネズミにそれぞれコーヒーの香りを嗅がせて脳の状態を調べた結果、 寝不足のネズミで減少していたストレスから脳を守る分子が部分的ながら回復したそうです。 コーヒーの香りそのものに、生物の身体に働きかける効果があったのではと推測されるということです。

また、オクラホマ州立大学のバロン氏の研究では、大型ショッピングモールの中でコーヒーやシナモンロール、クッキーの香りが漂っていると、 お札の両替などを頼まれても快く引き受けてくれるなど、人が親切になるという調査結果があるそうです。 コーヒーなど良い香りをかぐと、人間はそれだけで気分が良くなり、その感情が「人を助けたい」と言う形で行動に出るのだそうです。 コーヒーを飲まなくても、香りだけでも十分なリラックス効果が期待できるという事でした。

このようなことから、コーヒーを豆で購入し、飲む前にミルで挽くという動作にはすでにその状態で気分が良くなる要素があると言えます。 どうしても時間がない時は、コーヒー豆を数粒取り出して香りを嗅ぐことだけでも、効果はあるとのこと。

良い香りに包まれるには、焙煎したてコーヒー豆を入手することが大事ですね。 焙煎したての美味しいコーヒー豆をお届けするコーヒーメールのコーヒーを是非どうぞ!

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