HOME >> コーヒーの達人への道

コーヒーの達人への道

2025年7月下旬号 No.544

“ アメリカがブラジルのコーヒー等に50%の関税 ”

梅雨があったのか、なかったのかと話題になっていたところに、線状降水帯による尋常でない豪雨。最近の天候は本当に予想がつかない荒れ模様ですね。

そんな中、トランプ大統領がブラジルからの輸入品に50%もの関税を課すと発表しました。

アメリカは対ブラジルの貿易で黒字なのに、「不均衡を是正するため」という説明です。 実際には、南米のトランプと呼ばれたボルソナロ前大統領とは良好な関係でしたが、今のルーラ大統領が「皇帝はいらない」と発言したことなどが背景にあり、トランプ大統領のお気に召さないためとも言われています。 そんな理由で50%もの関税をかけるとは驚きですね。

一方、ブラジルでは今年に入ってロブスタ種の苗木を計3億本植樹しました。 通常、コーヒーの木は本格的な収穫までに3年かかりますが、この植樹によって将来的には年間生産量が200万袋増加する可能性があるそうです。 新たに植えられた苗木の多くは、インスタントコーヒーやエスプレッソなどに適したロブスタ種。過去2年間でロブスタ種の先物価格が約49%も高騰し、生産者の収入を押し上げたことが背景にあります。

ブラジルのこうした動きは、インドネシアや中国などアジア諸国でのロブスタ需要の拡大を見据えたものです。 これらの国では、コーヒーを飲む習慣が広がりつつあり、インスタントコーヒーの人気も高まっています。

しかし、今年のアメリカへの出荷交渉も、昨年のコーヒー価格が70%上昇したことで既に難しくなっていました。 そこへこの高関税率。ブラジルは米国以外、例えばドイツなど他の市場に目を向けざるを得なくなるだろうと見られています。

ブラジルのコーヒー輸出団体によると、世界最大の消費国である米国で消費されるコーヒーの約3分の1はブラジル産。 昨年の米国向け出荷量は814万袋で、前年比30%以上増加しました。 しかし、トランプ氏の予告通り8月1日に50%の関税が発動されれば、ブラジルからアメリカへのコーヒー輸出は事実上ストップするだろうと予想されています。

そうなれば、アメリカの人々は今までのように気軽にコーヒーを飲めなくなるでしょう。 コロンビア、ホンジュラス、ペルー、ベトナムなどから買うにしても、ブラジルと同じ量や価格では調達できないはずです。 アメリカ人はハワイ産のコーヒーを飲むしかなくなるのでしょうか。ただし、ハワイコナは高級品で、もともと非常に高額です。

余談になりますが、オレンジジュースについても同様の懸念がでています。 アメリカで販売されるオレンジジュースの半分強はブラジル産で、国内生産はごく一部。近年の国内生産の急減で、輸入依存度が高まっています。 米農務省が公表した今年の報告書では、2024/25年度の国内オレンジ収穫量は8年ぶりの低水準に落ち込み、オレンジジュース生産量は過去最低になると予想されています。

それでなくても異常気象の昨今。コーヒー2025年問題もあり、コーヒーのこれからの価格や供給はどうなるのでしょうか。アメリカが輸入を減らした分が他国に回れば、価格の問題もますます複雑になりそうです。 とは言え、まずはこの暑い夏を元気に乗り越えることが大切です!美味しい水出しコーヒーで、暑さを吹き飛ばしましょう。

新鮮で美味しいコーヒーはこちらからお求め下さい。
便利な100gパックの美味しいコーヒーはこちらからどうぞ!

2025年7月上旬号 No.543

“ コーヒーはブラックで飲んで健康! ”

梅雨入りしたと思ったら、しばらく晴れが続いたのに、今度は連日の雨、しかも豪雨。本当に最近の気候はどうなっているのでしょう。 今年の夏は、ほどよく雨が降り、晴れる日もあって、お米の作柄が良くなることを祈るばかりです。

さて、暑くなってきたので、アイスコーヒーを飲まれる方も多いかと思います。そのアイスコーヒー、実はガムシロップやミルクを入れない方が健康に良いらしいのです。

このほどアメリカのタフツ大学フリードマン栄養科学・政策学部が、アメリカの健康調査データを使って、コーヒーの摂取と死亡リスクの関係を詳しく分析しました。 その結果、なんと砂糖やミルクを加えたコーヒーでは、健康上の恩恵がほとんど見られなかったというのです。

これまでも「1日2~3杯のコーヒーを飲む人は死亡リスクが低い」「心臓病や脳卒中のリスクを減らす」など、コーヒーの健康効果は知られてきました。 先月も「飲む時間帯」に関する調査結果をお伝えしたばかりです。

今回の研究は、「コーヒーを1日に何杯、いつ飲むか」ではなく、「ブラックで飲むのか、砂糖やミルクを入れるのか」に注目した調査です。 これまでの多くの調査は「コーヒーを飲みますか?」「1日に何杯ですか?」といった質問だけで、砂糖やミルクを入れるか、その種類や量まで詳しくは尋ねていませんでした。

しかしタフツ大学の研究チームは、アメリカの大規模な健康調査「NHANES」のデータを活用し、1999年から2018年の間に収集された約4万6千人分の情報をもとに、 コーヒーの飲み方(砂糖やミルクの使用状況)と、死亡リスクとの関係を20年近く追跡したそうです。

この調査は、昨日の朝から夜までに食べたすべての食べ物・飲み物を食材の種類、調理法、分量、添加物まで細かく申告してもらう方法です。 そのため、コーヒーに加える砂糖やミルク、クリームの種類、量まで把握できたそうです。

その結果、1日に1~3杯のコーヒーを飲む人は、全く飲まない人に比べて死亡リスクが14~17%低いことが分かりました。 特に朝にブラックコーヒーを飲む人でその傾向が顕著でした。しかしながら、詳しく調べると、コーヒーに砂糖やクリームをたっぷりと加えて飲む人では、このような健康効果はほとんど見られなかったそうです。

研究チームは「砂糖やクリームを加えることで、コーヒー本来の健康効果を打ち消してしまう可能性」があると指摘。 また、ブラックコーヒーを好む人は、もともと健康志向が高く、食生活や運動習慣も良好である場合が多いとも考えられるそうです。

なるほど、そうだったのですね。そう考えると、香り高く美味しいコーヒーをブラックで楽しみたいものです。 特に、すっきりとクリアーな味わいの水出しアイスコーヒーなら、何も加えずそのままで美味しい。是非この夏は、冷蔵庫に美味しい水出しコーヒーを常備しておきましょう!!

新鮮で美味しいコーヒーはこちらからお求め下さい。
便利な100gパックの美味しいコーヒーはこちらからどうぞ!

最近のバックナンバー

2025/06/15
2025/06/01
2025/05/15
2025/05/01
2025/04/15
2025/04/01
2025/03/15
2025/03/01
2025/02/15
2025/02/01
2025/01/15
2025/01/01
2024/12/15
2024/12/01
2024/11/15
2024/11/01
2024/10/15
2024/10/01
2024/09/15
2024/09/01
2024/08/15
2024/08/01
2024/07/15
2024/07/01
2024/06/15
2024/06/01
2024/05/15
2024/05/01
2024/04/15
2024/04/01
2024/03/15
2024/03/01
2024/02/15
2024/02/01
2024/01/15
2024/01/01
2023/12/15
2023/12/01
2023/11/15
2023/11/01
2023/10/15
2023/10/01
2023/09/15
2023/09/01
2023/08/15
2023/08/01
2023/07/15
2023/07/01
2023/06/15
2023/06/01
2023/05/15
2023/05/01
2023/04/15
2023/04/01
2023/03/15
2023/03/01
2023/02/15
2023/02/01
2023/01/15
2023/01/01
2022/12/15
2022/12/01
2022/11/15
2022/11/01
2022/10/15
2022/10/01
2022/09/15
2022/09/01
2022/08/15
2022/08/01
2022/07/15
2022/07/01
2022/06/15
2022/06/01
2022/05/15
2022/05/01
2022/04/15
2022/04/01
2022/03/15
2022/03/01
2022/02/15
2022/02/01
2022/01/15
2022/01/01
2021/12/15
2021/12/01
2021/11/15
2021/11/01
2021/10/15
2021/10/01
2021/09/15
2021/09/01
2021/08/15
2021/08/01
2021/07/15
2021/07/01
2021/06/15
2021/06/01
2021/05/15
2021/05/01
2021/04/15
2021/04/01
2021/03/15
2021/03/01
2021/02/15
2021/02/01
2021/01/15
2021/01/01
2020/11/15
2020/11/01
2020/11/15
2020/11/01
2020/10/15
2020/10/01
2020/09/15
2020/09/01
2020/08/15
2020/08/01
2020/07/15
2020/07/01
2020/06/15
2020/06/01
2020/05/15
2020/05/01
2020/04/15
2020/04/01
2020/03/15
2020/03/01
2020/02/15
2020/02/01
2020/01/15
2020/01/01
2019/12/15
2019/12/01
2019/11/15
2019/11/01
2019/10/15
2019/10/01
2019/09/15
2019/09/01
2019/08/15
2019/08/01
2019/07/15
2019/07/01
2019/06/15
2019/06/01
2019/05/15
2019/05/01
2019/04/15
2019/04/01
2019/03/15
2019/03/01
2019/02/15
2019/02/01
2019/01/15
2019/01/01
2018/12/15
2018/12/01
2018/11/15
2018/11/01
2018/10/15
2018/10/01
2018/09/15
2018/09/01
2018/08/15
2018/08/01
2018/07/15
2018/07/01
2018/06/15
2018/06/01
2018/05/15
2018/05/01
2018/04/15
2018/04/01
2018/03/15
2018/03/01
2018/02/15
2018/02/01
2018/01/15
2018/01/01
2017/12/15
2017/12/01
2017/11/15
2017/11/01
2017/10/15
2017/10/01
2017/09/15
2017/09/01
2017/08/15
2017/08/01
2017/07/15
2017/07/01
2017/06/15
2017/06/01
2017/05/15
2017/05/01
2017/04/15
2017/04/01
2017/03/15
2017/03/01
2017/02/15
2017/02/01
2017/01/15
2017/01/01

メールマガジン登録・解除

是非、ご登録ください。
登録の方
メールアドレス(半角)を入力し、「登録」を押してください


解除の方
メールアドレス(半角)を入力し、「解除」を押してください


お問合せ先

ご意見・ご感想・ご要望はこちらへ

〒465-0997
名古屋市千種区千種二丁目16番17号
電話(052)741−3066

企画編集・執筆 営業部 コーヒーの達人への道係
E-mail:
ccs6363@ccscoffee.co.jp