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コーヒーの達人への道  バックナンバー 2021年05月

2021年05月下旬号 No.444

“ アイスコーヒーの季節到来! ”

 ゴールデンウィークでの外出自粛要請も功を奏しておらず、とうとう緊急事態宣言が発令される県が増加し、まん延等防止の措置を要請した県も日ごとに増加し、この先一体どうなるのかと心配です。

緊急事態宣言も3度目となり、1度めの時のような緊張感が欠けているような気がします。あれからもう1年以上たちますが、いったいどの程度の進歩があったのでしょうか。唯々外出自粛のお願いと飲食店などへの8時までの営業と酒類の提供禁止だけでこの感染力の強まった変異ウィルスに打ち勝つことが出来るのでしょうか?心配ですね。

さて、コロナ禍の下でも気候は変わりなく進み、初夏を感じさせる時季となってきました。自宅でもそろそろ冷たい飲み物が欲しいと 感じる日があります。
そこで、アイスコーヒーの出番です!
今年も水出しのアイスコーヒー用のパックが登場です。
ポットにコーヒーの入った袋をポンと入れて冷蔵庫に置いて置けばすっきり雑味の無い美味しいアイスコーヒーが飲めます。

今年はお家飲み用として、アイスミルクコーヒーをミルク出しで作るポットも発売されていますが、お家にあるポットでも十分美味しく作ることが出来ます。
ただ、作るときの注意点としてそもそも牛乳は冷蔵庫で保存されています。温度が低いので抽出に時間がかかることや、一度に大量に 作っても保存上普通の水出しほど長く置けないので少量で作ること等です。

もし容器がなければ、100均で手に入る500mlのボトルで十分。
二人分飲みきりサイスでピッタリです。
今年はフルーツを入れて味と香りに変化をつけるのも流行りそうです。
アイスコーヒーの袋を水に入れるときに、一緒にフルーツも入れます。
オレンジだと半分を輪切りにして。リンゴや桃だと1/4位をくし形に切って入れます。ミントの葉を入れるのも爽やかな感じに仕上がると思います。
抽出が済んだら果物などを取り除きグラスに氷と一緒に注いで召し上がれ!生の果物が入っているので長期の保存は出来ません。
出来上がったら速やかに召し上がってください。

コーヒーメールのアイスコーヒー用のバッグはちょうど使いきりサイズの500ml用です。
抽出が終わったら袋のまま捨てられるのでとても便利!
暑くなってくるこの時期にアイスコーヒーの準備をしましょう!

2021年05月上旬号 No.443

“ コーヒーの新しい品種発見 ”

 ゴールデンウィークに入りましたが、遠出がかなわず、近場でなんとかこの5連休を過ごそうという方も大勢いらっしゃることと存じます。
飲食店も夜8時までとか、4人以上の会食は控えてとか、イベントも中止になったり、無観客になったりとまたまた我慢の日々が続きます。

そんな中、自宅のベランダでの家庭菜園が人気だそうです。
観葉植物ではなく、実際に栽培して食べられる植物を育てるという栽培の楽しみと収穫して食べるという二重の楽しみが得られての人気のようです。

コーヒーの木は観葉植物として売られており、冬の寒さを注意すれば自宅でも栽培できますが、実をつけてそれからコーヒー豆を収穫して焙煎して飲むという過程は個人では無理でしょう。
ただ、花を咲かせて楽しむまでは案外簡単に出来ます。
純白の良い香りのする花が一斉に咲くのを体験するのはやはり愛情を込めた栽培のご褒美です。花が咲くまで大きく育てるのは大変ですが。

さて、コーヒーの木の新種が西アフリカで発見されたというニュースがありました。コーヒーの品種は100以上ありますが、現在流通しているコーヒーの種類はおおよそ2種類のみで主にレギュラーコーヒーとして、喫茶店や家庭でドリップして飲むアラビカ種、主にインスタントコーヒーの原料として使用されているロブスタ種です。

ロブスタ種は低地での栽培も可能で、収穫量も多く病気にも強いという特性がありますが、味の方はアラビカ種に劣るといわれており、レギューラーコーヒーとして飲まれているのはアラビカ種です。

近年問題になっている温暖化でアラビカ種の栽培適地が縮小されておりコーヒー生産関連で生計を立てている世界中の1億人の人々にとって深刻な問題になっています。

このような状況下で今回発見された新種はステノフィラ種という種類で数十年前に無くなってしまったといわれていました。
この種類はロブスタ種と同じくらいの栽培条件でも可能と言われており年平均気温が23度まで耐えられるロブスタ種と同じく、24.9度までの平均気温に耐えられるとのことです。
この品種が一般に栽培されるようになれば、温暖化で気温の上昇した地域でのコーヒー栽培が可能となります。

今回発見されたのはギニア、シエラレオネ、コートジボアール地域の固有種とのことで、1800年代〜1900年代にフランスなどで飲まれていて、アラビカ種より上質ともみなされていたとか。
1954年以後は記録から消えてしまっていましたが、2018年にシエラレオネで自生しているのを発見され調査が行われたそうです。


その結果、植物らしい香りがあり、最高のアラビカのようにバラやニワトコの花、ライチの香味もあったそうです。
イギリスのキュー王立植物園のコーヒー研究主任のアーロン・デービス氏は酸味を予想していたのに、上質なワインを味わうような感じでしたと語っています。


このコーヒーが栽培され、私たちの手元に届くのはまだまだ先になりそうですが、コーヒー愛飲家にとっては嬉しいニュースです。
近い将来コーヒーが飲めなくなるのではと心配する声もありましたがやはり困ったときには何らかの解決法が出てくるものなのですね。
今回のコロナ禍でもきっと何らかの解決法が見つかることを信じて今はしっかり自粛に努めましょう。

そして、ご自宅では美味しいコーヒーを飲んで静かに過ごしましょう。