長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。
コーヒーの達人への道 バックナンバー 2020年12月
2020年12月下旬号 No.434
“ 小学生の入試にコーヒーの味についての質問? ”勝負の3週間とのことでしたが、新型コロナの感染者は増えるばかりですね。とうとう東京や名古屋もGoToの除外地域に指定されてしまいそうですね。
お家で静かに年末年始を過ごさなければならないのでしょうか。
先日大学生の授業の80%近くはリモートで行われたとのレポートがありましたが、学生さんたちも大変ですね。
来年のセンター試験も受験者の学生さんも間隔を取っての受験になるのでしょうね。
入試と言えば先日のNHK「ミガケ好奇心!時事もんドリル」
2019年の麻布中学校の入試問題で「高速でハンドルを回して挽くと、コーヒーの味に変化があるおそれがあります。ゆっくりハンドルを回して挽いたときと比べて、味にどのような変化があるとかんがえられますか。どちらも中煎りのコーヒー豆を中挽きにしたものとします。」
という問題が出されたそうです。受験者は小学生ですからコーヒーそのものを飲む生徒さんも余りいないのではないかと思うのですが、その中で味の変化についての問題というのはさすが麻布中学というか、そのような設問であってもどのような変化が考えられるのかを小学校6年生に考えさせるというのは理論的に思考が出来るか、ということを求めているのでしょうね。
解説をされた金沢大学の広瀬先生は「温度ひとつ見ても、コーヒーにものすごい影響を与えるんですね。
ひとつのことに興味を持つと、その後ろに隠れている本質がわかった時に、いろいろ通じるものが、本質が一緒の場合がよくあるんですよ。
興味を持ったら面白くてしょうがない、ということがわかってもらえればいいですね。」と話されています。
さて、回答は解りますか?
「熱が生じるため、苦みが強くなり、酸味が弱くなる」だそうです。
豆に熱が加わると苦みの酸化が進み、重たい。嫌な苦みになり、雑味に変化する。熱が高温であればあるほど、酸化されやすいとのことです。
先生は(1)焙煎、(2)ミルでの粉砕、(3)お湯での抽出これらすべてが酸化を進めているとのこと。
美味しいコーヒーは酸化をできるだけしない形で出されたコーヒーのこととのこと。
ということで、抽出するお湯の温度にもこだわり、沸騰したお湯ではなく、82〜83度がベストとのこと。
先生のお勧めは水出しコーヒーをレンジで温めて飲む方法だそうです。
カップに入れて1分レンジで温めれば雑味のない美味しいコーヒーになりますとのことでした。
そして美味しく飲むための目安は3つの「1」だそう。
焙煎して1か月以内、挽いて粉にしたら1週間以内、抽出して1時間以内だそうです。
確かにそうかもしれませんが、焙煎後はすぐに冷凍庫に保管すればもっと長くよい状態を保持できます。また挽いて粉にした場合は3日ほどたつともうお湯を注いだ時にもこもこと膨らみません。
そして抽出してから1時間も置いたら冷めてしまいますよね。
水出しコーヒーは雑味がなく美味しいのですが、その場でお湯を注いで抽出したコーヒーと比べると香りが全く違います。
やはりホットコーヒーは適正な温度で、焙煎したて、挽き立てのコーヒーを使って抽出したいですね。
その意味でコーヒーメールのコーヒーは焙煎したてをお送りしています。
そして出来ればご自宅でミルで挽いていただきたいと思います。
2020年12月上旬号 No.433
“ テレワークの時にもコーヒーを忘れずに ”GoToが原因とは言えないとのことですが、とうとうステージ3に相当する地域との往来を今後3週間なるべく控えてほしいと政府の提言が発表されています。GoToトラベルの対象地域から札幌市や大阪市を除外し、感染者激増に歯止めをかけたいようですがなかなか思うように感染者は減りませんね。
接待を伴う夜の飲食店に時短をお願いしているようですが、年末の忘年会シーズンは各飲食店にとって1年でも最高の稼ぎ時ですから、40万円程度の補助金では今後の経営が危ぶまれます。
一体どうしたら収まるのでしょうか。中国のように感染者が出たら名前、年齢、職場、居住地、発症の2週間前から訪れたデパート、3か月前にさかのぼっての受診医療機関を発表し,濃厚接触者の施設への隔離とその濃厚接触者のさらに濃厚接触者へのPCR検査という大変な作業をするということで感染を防いでいるそうです。
日本ではこのようなことは出来ませんね。感染した方の住所はもちろん男女の別や年齢すら発表しない所もあるのです。
ワクチンが開発されているようですが、このウィルスは変異も盛んとのとのことで、本当に効果があるのか、また副作用はどうなのかといったことも心配ですね。
毎日悶々として過ごしていても仕方がないので、コーヒーでも飲んでリラックスして気分転換を図りましょう。
最近の調査では自販機での缶コーヒーが売れなくなっているそうです。
缶コーヒーは一度開封してしまうとすぐに全部飲んでしまわないとこぼしたりする心配がありますが、蓋つきのアルミ缶やペットボトル 仕様のコーヒーはまた蓋をして後で飲むことが可能なので、ちびちびだらだらと飲むのに好都合だからだそうです。
また、テレワークの普及で家飲みが増えて、自宅で本格的なレギュラーコーヒーを粉から抽出して飲む人の割合が増えているそうです。
こうした本格的なコーヒーを飲む人の割合が増えているのはとても嬉しいことです。
また、コーヒーを飲むことによって健康に良い効果が期待できるというニュースがまた届いています。
九州大学病態機能内科・糖尿病研究室からの報告では、2型糖尿病患者を対象とした緑茶摂取群とコーヒー摂取群との研究で、毎日1杯の緑茶を飲むと死亡リスクが15%下がり、2〜3杯で27%、4杯以上では40%も低下したそうです。また、毎日1杯のコーヒーを飲むと死亡リスクが12%低下、2杯以上では41%の低下がみられたそうです。
そして、両方を飲んだ場合1日2〜3杯の緑茶+コーヒー2杯以上飲む人は51%の死亡リスクの低下が、1日緑茶4杯以上+コーヒー1杯以上では58%の低下さらに1日4杯以上の緑茶+2杯以上のコーヒーの場合は63%の死亡リスクの低下がみられたそうです。
緑茶やコーヒーの健康への効果はいろいろと伝えられていますが、今回改めて2型糖尿病の患者さんに絞った研究結果とは言え、こんなに効果があるとはびっくりです。
皆さんもテレワークの時にはコーヒーを忘れないで飲みましょうね!