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長期、好評連載中メールマガジン「コーヒーの達人への道」のバックナンバーです。

コーヒーの達人への道  バックナンバー 2022年10月

2022年10月下旬号 No.478

“ コーヒーカップを考える ”

暑さがようやく和らいだと思ったら、急に寒さがやってきて、もう真冬のように寒さの日もあります。
気温の変化に体調が対応できずに、風邪を引いてしまう可能性があります。

寒い時には、温かな飲み物を飲むとほっとします。コーヒー、紅茶、緑茶がありますね。
それぞれカップの形に違いがあり、形によっても温かさの感じ方が違うことに気づきませんか?

紅茶はあまり温かさを感じにくい気がします。
理由は紅茶カップの形にあると思います。紅茶のカップは薄く、飲み口のある上部が大きく開いています。
また高さが低く、冷めやすい形になっていると思います。
緑茶は、夏用は開口部が広く、高さの低い物、冬は厚手の容器で筒形に近く、中の飲み物が冷めにくいようになっています。
ホットコーヒーはとりわけ温かさを感じます。
コーヒーの場合、冬と夏で容器は変えませんが、夏はグラスでアイスコーヒーなのでコーヒーカップは春、秋、冬での主に使用します。
紅茶より開口部は狭くある程度の厚み高さもあり、冷めにくいような形になっています。コーヒーカップそのものを温めるとなおさらです。

もともとコーヒー、紅茶にセットになっている受け皿(ソーサ―)は熱い飲み物を冷まして飲むために受け皿に注いで飲むためといわれています。
ただ、実際には1個でも多くの東洋磁器を売ろうしたオランダ東インド会社の苦肉の知恵ともいわれています。

そのため受け皿も現在のように平らな皿型ではなく、平たいボールのような形で、いかにもそれに移し替えて冷まして飲むのに適した形でした。
そしてセットという観念はまだなかったので、カップとソーサーの柄は違っていたようです。
そのころのコーヒーカップは取っ手がなく、中国のお茶の飲み方に準じて取っ手なしの容器でした。
ちなみにトルコのコーヒーはご存じの方もいらっしゃると思いますが、ジェズヴェと呼ばれる小さな取っ手付きの容器に微細に挽いたコーヒーと水を直接容器に入れて沸かし、沸騰後冷めてコーヒーの粉が下に沈むのを待ち、カップに注いで飲みますが、そのカップは取ってなしのものです。
サイズはデミタスのように小さいカップです。
その後、両側に取ってのあるタイプのカップも作られました。
お金のある貴族、富豪はカップだけではなく、ポットや砂糖壺、ミルクポットなどを同じ柄で統一するようになりました。
砂糖は貴重な品でしたので、これがテーブルにあることは貴重な輸入品のコーヒー同様、富を象徴するものとなり、客人に見せるための物になりました。

コーヒーカップやティーカップの歴史は、昔のヨーロッパ絵画に描かれているものから想像するしかないそうです。
昔は中国から輸入された朱泥の物が多く使われてきていましたが、朱泥はすでにイギリスでもその製法が解明されて生産が行われています。
マイセンのスポンサーだったアウグス強王は、つやがあり、滑らかで繊細な白い磁器が欲しいと考え、マイセンの陶工ベドガーに製作を命じています。
染付の椀、皿は1725年ごろにマイセンとフランスのサン・クルー窯で作られます。
文様はシノアズリーと日本の柿右衛門様式の色絵を写したものが中心だったそうです。

その後ウィーンのデュ・パキエ窯で磁器が焼かれ、18世紀後半にはフランスのセーブル窯の製品が主流になりました。
先日、お亡くなりになったエリザベス女王のコレクションとしてウィンザー城に納められているセーブルの組食器があります。
紺地に金彩を用いた地に窓枠を取って中に神話から題材を取った柄が丁寧に手描きされ、その一つ一つが異なる柄だそうです。
このような素晴らしいカップでコーヒーを飲めれば最高ですね。美味しいコーヒーならそこそこのカップでも十分楽しめます。

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2022年10月上旬号 No.477

“ コーヒーを飲んだ後もSDGsに配慮しよう! ”

10月1日はコーヒーの日。コーヒーにまつわる様々なイベントが各地で行われます。
全日本コーヒー協会ではYouTubeでコーヒーの淹れ方講座やスペシャルトークセッションが配信されます。
視聴無料ですので、是非ご覧ください。

【日時】10月1日(土)18:00〜20:00
https://www.gesso.jp/happy-coffe-new-year/

近年、注目されているSDGs。日本の消費者の意識も変わってきました。
SDGsの認知度は2022年では4年前の約6倍の86%(電通調査)にも上っています。

弊社も「愛知県SDGs登録制度に認証」を得て、様々な取り組みを行って行く所存です。 みなさまには、環境や人にやさしい有機コーヒーやフェアトレードコーヒーといったSDGsに関連したコーヒーをお試しいただけると幸いです。

「Think Global, Act Local」という言葉があります。
個人でできる環境に配慮した取り組みの一つに、コーヒー抽出カスの再利用があります。

コーヒーを抽出した後のカスには消臭効果があることはよく知られています。
最も簡単な方法は、コーヒーを抽出後、ドリッパーごと受け皿に載せて冷蔵庫に入れてしまうやり方です。 冷蔵庫内に消臭効果は発揮しつつ、入れている間に水分も抜けて乾燥するので一石二鳥です。

消臭剤として使用している間、ドリッパーが使えなくて困るという方には、A4サイズの広告チラシなどを折り畳み、簡易的な保存容器を作ってもOKです!
冷蔵庫内でコーヒーカスがしっかり乾燥したら、ジャムの空き瓶などの小さな容器に入れ替え、食器棚やシンク下、トイレなど匂いの気になる場所に消臭剤として設置することもできます。

お茶パックに入れた後、布袋に再度入れると靴の中に入れる消臭剤にもなります。かわいい布袋に入れればそのまま靴箱に置いたり出来ます。
この「コーヒー消臭剤」は約2週間で香りがなくなり、消臭効果も落ちるので交換が必要です。
しっかり乾燥しているので、ごみとして処理しても抽出直後の水分を含んだ時よりはずっと燃焼に費やす燃料は違うはずです。

これからは涼しくなってホットコーヒーが美味しくなる季節になります。
コーヒーを美味しく飲んだ後も環境に配慮し、地球にやさしい行動を取りたいものです。

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